磐梯山登山(翁島口~裏磐梯スキー場口)

10月8日は磐梯山に登ってきました。翁島口から入り裏磐梯スキー場口に下山する行程でした。正午のビジターセンターの気温は19.4℃、天気晴れでした。

紅葉シーズンの11月5日までは、猪苗代リゾートスキー場の磐梯山ロープウェイが毎日運行しており、私も利用しました。

↓ 磐梯山ロープウェイと猪苗代湖

標高1185mからの登山となりました。距離は短いですが急傾斜の道です。

↓ 登り始めの登山道の様子です。 いきなり急な登りとなります。

↓ 岩場

登り始めて20~30分でこのコースの最も急な場所にさしかかります。トラロープが三か所に垂らしてあります。一番上が最も急です。
最近の登山では、ストックの力を借りることが多いですが、ストックはグリップベルトを正しく持たないと咄嗟のときに手指が使えません。岩場ではザックにくくりつけ両手をフリーにして登るのが一番安全のようです。

↓ 岩場を過ぎ、少し登ると「賽河原」と書かれた大石があります。

ここからは、山頂から南西に延びた緩みのない岩の多い尾根の直登となります。

↓ 山頂のような山容が見えてきますが、天狗岩の偽ピークです。

登り始めは、3~4m位の高さのかん木帯でしたが、登るにつれ、樹高がだんだん低くなります。主な樹種は、ミネカエデ、ケヤマハンノキ、ミネヤナギ、ガクウラジロヨウラク、ミヤマナラ、ダケカンバ、アカマツなどでした。

↓ 登山道からの東方面と猪苗代湖

傾斜の急な様子がよくわかります。賽の河原から山頂までは平均斜度32度です。
(国土地理院地形図よりの三角関数計算)


緑色をしているのは、主にササ類とマツ類でしたので、紅葉のほぼ最盛期といえます。10月8日、標高約1500mでのことです。

↓ 標高1550mの天狗岩。 ここからやや傾斜が緩くなります。

↓ ようやくほぼ頂上が見えてきました。

↓ ミヤマナラの紅葉

ナラ類の紅葉は下界ではあまり赤くなりませんが、ここではとてもきれいな赤でした。

↓ 磐梯山頂上。 約150人ほどの大混雑でした。

↓ 三等三角点と会津盆地方面

↓ 雄国沼方面

右上に、飯豊本山と大日岳がのぞいていました。

↓ 裏磐梯方面

↓ 天狗岩と桧原湖。 その向こうには朝日連峰が見えていました。

↓ 櫛が峰と西吾妻方面

手前の石の「川上」とは、川上温泉口への下山口の意味です。裏磐梯スキー場口へも途中まで同じコースです。

↓ 見下ろすと銅沼(あかぬま)と2すじの噴煙。活火山です。

↓ 櫛が峰との最低鞍部から爆裂火口底に下りますが、ここも急傾斜です。

後半にはこのように、鉄筋のアーチが据えられ、安全上、助けられます。

↓ 裏磐梯スキー場口と川上温泉口の分岐

爆裂火口底(崩壊壁下)にあります。ここは、大雨のたびに土砂が運ばれ、踏み跡が消えることがあります。木の枝のピンクのリボンが目印となります。
「裏磐梯登山口4.3km」と標識にありますが、車の入れる裏磐梯スキー場までは2.3kmになります。

↓ 裏磐梯スキー場のゲレンデと磐梯山  ここまで下ればフィナーレです。

今回のコース、登りの翁島口は、山頂まで約2kmで標高差630mを登る急なコースですが展望抜群で上部は高山植物の多い(6~8月)ところが魅力のコースで、下りの裏磐梯スキー場口は、明治の磐梯山噴火の中核を通る豪快さが魅力のコースです。

装備等のアドバイスとしては、防水性のトレッキングシューズか履きなれた登山靴にロングスパッツがお薦めです。またレインウエア上下の他、天候次第で薄手の防風ヤッケなどもあるとよいと思います。またかん木帯のトンネル状の登山道には頭を守る帽子などがほしいです。手袋も必要です。その他、水分・カロリー補給もおこたりなく。クマの生息域ですのでクマ鈴もお持ちください。

皆さんもぜひ日本百名山にも選ばれている、魅力いっぱいの磐梯山登山を楽しんでください。

◇ターサン◇

※ 自然情報のPDFデータはありません。ご了承ください。

※磐梯山周辺はツキノワグマの生息域です。登山や散策の際には、クマ鈴などでクマに人間の存在を知らせてあげてください。また、近年、イノシシも生息し始めました。十分注意しましょう。どちらも目撃したら、ビジターセンターにお知らせください。(電話:0241-32-2850)

※ 長靴、双眼鏡、クマ鈴をレンタルしています。料金等の詳細はお問い合わせ ください。