6月16日、パークボランティアの皆さんとともに雄国せせらぎ探勝路を歩き、雄国沼湿原まで行ってきました。天候は午前は曇り、午後は小雨となり、正午のビジターセンターの外気温は18.1℃でした。雄子沢の駐車場に車を置いて、道路わきのコンクリートの階段を登り探勝路に入ります。道はすぐ山道になり、清々しく見事なブナの森の中に続きます。

探勝路は、雄子沢(おしざわ)の左岸(上流から下流を見て左手側という意味)の斜面にトラバース(斜面を地形図の等高線にそって水平に進むこと)ぎみにつけられており、傾斜はゆるやかですが、完全な山道、すなわち登山道ですので、軽装では危険です。トレッキングシューズにレインスーツ、ザックにもレインカバーがほしいです。自分の健康安全のため、飲料水、帽子、クマ鈴、食料等は必携です。またこの季節のこのコースは双眼鏡があると野鳥をみる楽しみも増えます。

また一部道幅の狭い所は谷側に滑り落ちないよう注意して進みましょう。次の写真は、すれ違った下山途中のトレッカーの方々を振り返って撮影したものですが、このように片側はつねに滑落に注意です。

深い樹林帯には ひときわ大きいブナの木がありました。雄子沢の「ブナ太郎」です。胸の高さでの幹回りは5.5m、直径1.3mはあり、堂々たる姿です。

森の中の道端にはギンリョウソウがとても目につくようになってきました。(↓)

ほんの一ヵ月前、樹冠を構成する高木が芽吹く前の明るかった林床には、つかの間の日光の恵みを得てスプリング・エフェメラル(春の妖精)と呼ばれるスミレやイチゲの花が径々を飾っていたのに、今は光りがなくても生きていける腐生植物のギンリョウソウが勢力を伸ばしています。季節の進行を感じます。

また一株だけ、珍しいショウキランの姿を見ることもできました。(↓)

さて雄国沼湿原の様子ですが、いよいよニッコウキスゲのシーズンを迎えました!

ところどころ、黄色いじゅうたんになっています。

まだ、レンゲツツジやコバイケイソウもまだ咲いていましたのでとてもカラフルです。(↓)

ニッコウキスゲの今後の状況ですが、現在、つぼみと開花後のしおれた花の比率は9:1ぐらいで圧倒的につぼみが多い状況ですので、これからさらに次々と開花していくものと思われます。おそらくピークは1週間ちかく後でしょうか。(↓)

今後、多くの方が雄国沼を訪ねると思いますが、湿原以外のコースでは、次の写真のようにヤマウルシ(茎の赤い植物)がコースわきに繁茂しているところもあります(↓)。たとえ夏でも野山の散策の基本が長袖長ズボンなのは、このようなウルシによるかぶれ等を防ぐ意味もあります。

さて帰りはまた雄子沢口へ戻りました。往路で気づかなかったフタリシズカの群生を見ました。(↓)

あと野鳥ですが、幸い日差しがなかったのでエゾハルゼミの大合唱はなく、多くの美しい声を聞くことができました。カッコウ、ツツドリ、ホトトギス、ジュウイチ、アカゲラ、アオゲラ、コゲラ、キビタキ、オオルリ、シジュウカラ、ゴジュウカラ、ウグイス、ミソサザイ、アオジ、クロジ、ヤブサメ・・・と枚挙にいとまがありませんでした。曇りや雨の日もそれなりにいいことがあるのですね。

皆さんも魅力たっぷりの雄国せせらぎ探勝路をぜひ歩いてみてください。

◇ターサン◇

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※裏磐梯はツキノワグマの棲息域です。散策の際には、クマ鈴などでクマに人間の存在を知らせてあげてください。
また、近年、イノシシも裏磐梯に棲息し始めました。十分注意しましょう。
どちらも目撃したら、ビジターセンターにお知らせください。(電話:0241-32-2850)