2016年4月21日毘沙門沼周辺

4月も下旬となり、季節は急速に春への模様替えが進む中、毘沙門沼周辺を歩いてきました。

天気は風弱く曇り、但し高曇りで西吾妻・中吾妻の山頂はくっきり見える状況でした。正午の外気温は14.7℃で穏やかな日和でした。当地では最近3日間雨がなかったので、探勝路は木道も含め乾いていて歩きやすかったです。

↓ 木道の様子

アップダウンのある探勝路は、次の写真のように木の根や岩石があちこち露出しています。

靴底の丈夫な防水性のトレッキングシューズだと一番安全に歩けます。

また山沿いの天気は変わりやすいので、レインウエアと防寒着、飲料水等の準備はいつも忘れないようにしましょう。

さて、今日の自然情報です。

ヤナギの木をはじめ、いろいろな草木が芽を伸ばし始めました。

下の写真は、ビジターセンター脇のシロヤナギですが、薄緑に包まれ始めました。

また裏磐梯の名花オオヤマザクラは、「つぼみ膨らむ」となりました。

ビジターセンターのサテライト脇の木で、あと数日(?)くらいで咲きそうです。

毘沙門沼周辺ならではの見どころとしては、沼の色の緑~緑青と木々の芽吹きの緑の競演が見事になってきました。

上は、水面に映った松林です。噴火後の岩なだれ堆積物のくぼみにできた沼と、植林の努力で立派になった松林。言わば、裏磐梯の噴火の歴史を象徴する風景です。

さて、早春のまだ明るい林床には、春の妖精のような小さな花たちが咲きます。目を凝らして探したら、ありました!

葉の裏がやや紫がかっており、ヒナスミレ(?)と思われます。かわいらしい。

そのほかは、まだなかなか見つかりませんでした。ベニバナイチヤクソウの葉が見事に群生しており、花期が楽しみです。

こちらはヤナギの仲間の雌花です。

そして最後は、ビジターセンター近くの東園地のミズバショウ。花も葉も大きくなり、見頃になってきました。

確実に春がやってきて、植物たちは動き出しています。 鳥たちの世界でも、ウグイスは「谷渡り」の声も聞かれ、ヤマガラ、カワラヒワ・・・と元気になってきました。

「 春がまた来た  大地は /   詩をおぼえた子供のようだ・・・ (リルケ) 」

皆さんも、当地で春の到来をぜひ実感してみてください。

◇ターサン◇

※こちらの自然情報は、PDFファイルでもご覧になれます。ダウンロードはこちら。

※裏磐梯はツキノワグマの棲息域です。散策の際には、クマ鈴などでクマに人間の存在を知らせてあげてください。
また、近年、イノシシも裏磐梯に棲息し始めました。十分注意しましょう。
どちらも目撃したら、ビジターセンターにお知らせください。(電話:0241-32-2850)